メールを送信したときに「エラーで戻ってきた」「相手に届かない」といった経験はありませんか。
実は、メールのエラーメッセージにはそれぞれ明確な意味があり、内容を理解することで原因と対処法を正確に把握できます。
本記事では、よくあるメールエラーのメッセージとその意味をわかりやすく解説します。
「550」や「554」などの数字コードの読み方、GmailやOutlookなどで表示されるメッセージ例、そしてすぐに試せる解決方法まで詳しく紹介します。
- メールエラーとは?基本の仕組みを理解しよう
- 550エラー:「User unknown」「Recipient address rejected」など
- 554エラー:「Transaction failed」「Message rejected」など
- 451エラー:「Requested action aborted: Local error in processing」
- 421エラー:「Service not available」「Too many connections」
- 552エラー:「Exceeded storage allocation」
- 553エラー:「Requested action not taken: mailbox name not allowed」
- 「Delivery Status Notification (Failure)」とは?
- Gmail・Outlook・Yahooメールでよくあるケース
- エラーメッセージを読むときのポイント
- まとめ
メールエラーとは?基本の仕組みを理解しよう
メールエラーとは、送信したメールが何らかの原因で相手に届かなかった場合に、サーバーから返される通知のことです。
この通知には「エラーコード」と呼ばれる番号や、英語での説明文が含まれています。
例えば、
- 「550 User unknown」 …宛先のメールアドレスが存在しない
- 「554 Message rejected」 …スパム判定などにより拒否された
など、エラーの内容によって対応が異なります。
多くの場合、メールエラーは以下のどちらかのタイミングで発生します。
- 送信時のサーバーで拒否された(送信エラー)
- 相手側のサーバーで受信拒否された(受信エラー)
つまり、「自分の設定ミス」または「相手側の設定・状態」が原因です。
550エラー:「User unknown」「Recipient address rejected」など
意味
550エラーは、最もよくあるメールエラーの1つです。
意味は「指定された宛先のユーザーが存在しない」または「受信を拒否された」です。
主な原因
- 宛先のメールアドレスの入力間違い(typo)
- 相手がすでにメールアドレスを削除・変更している
- 受信サーバーでスパム判定されている
対処法
- メールアドレスを再確認する(特に「.co.jp」「.com」「@の前後」など)
- 相手に別の連絡手段でアドレスを確認する
- 自分のメールが迷惑メール扱いされていないか確認する(送信ドメイン認証・SPF設定を見直す)
554エラー:「Transaction failed」「Message rejected」など
意味
554エラーは、「メールの受信を拒否された」ことを意味します。
スパム対策やセキュリティ設定が原因で起こることが多く、GmailやMicrosoft系メールで頻出します。
主な原因
- 自分のメールアドレスや送信サーバーがスパム送信元として認識されている
- 添付ファイルの容量や形式が受信側ポリシーに違反している
- 送信ドメイン認証(SPF、DKIM、DMARC)の設定が不十分
対処法
- 添付ファイルを圧縮または削除して再送信
- 管理者に問い合わせて、送信サーバーのブラックリスト登録を確認
- SPF/DKIM設定を見直し、信頼される送信元として認証する
451エラー:「Requested action aborted: Local error in processing」
意味
451エラーは「一時的なエラー」で、サーバーの処理に問題が発生した場合に返されます。
サーバーが一時的に過負荷状態にある、または通信経路の問題で送信が中断されるケースです。
主な原因
- メールサーバーの一時的な障害
- 回線やネットワークのトラブル
- メールサーバーの設定エラー
対処法
- 少し時間を置いて再送する
- 大量のメールを一度に送らない
- 送信サーバー(SMTP)の状態を確認する
421エラー:「Service not available」「Too many connections」
意味
421エラーは、サーバーが接続を受け付けられない場合に発生します。
送信元の接続数が多すぎる場合や、サーバーが一時的にダウンしている場合に返されます。
主な原因
- メール送信の同時接続数制限に引っかかっている
- サーバーのメンテナンス中
- ネットワーク不安定
対処法
- 少し時間をおいてから送信を再試行する
- 大量送信の場合、送信間隔を空ける
- サーバー運営者に連絡してメンテナンス状況を確認する
552エラー:「Exceeded storage allocation」
意味
552エラーは「受信者のメールボックスがいっぱい」という意味です。
主な原因
- 相手のメールボックスの容量が上限に達している
- 添付ファイルが大きすぎる
対処法
- 相手にボックス容量の確認を依頼する
- 添付ファイルを軽くして再送(オンラインストレージを利用)
553エラー:「Requested action not taken: mailbox name not allowed」
意味
553エラーは、「送信元メールアドレスが正しくない」または「認証されていない」ことを意味します。
主な原因
- メールソフトに設定した差出人アドレスが間違っている
- メールサーバーに認証(SMTP認証)が設定されていない
対処法
- メール設定の「送信者アドレス」を確認
- SMTP認証を有効にして送信
「Delivery Status Notification (Failure)」とは?
英語でこの件名のメールが届くと、多くの人が驚きます。
これは、メールが配信できなかったことを通知する自動返信メールです。
本文には次のような記載があります:
This is an automatically generated Delivery Status Notification.
Delivery to the following recipient failed permanently:
example@example.com
つまり「この宛先にはメールを届けられませんでした」という意味です。
対処法としては、エラーメッセージ内にある「Diagnostic-Code」や「Status」行を確認し、
どの番号(例:550, 554など)が出ているかで原因を特定します。
Gmail・Outlook・Yahooメールでよくあるケース
Gmailの場合
- 「Message rejected」「Our system has detected that this message is likely unsolicited mail」
→スパム判定。SPF/DKIM設定を見直す。
Outlookの場合
- 「550 5.7.1 Unfortunately, messages from your IP address weren’t sent」
→送信サーバーがMicrosoftのブロックリスト入り。
Yahooメールの場合
- 「554 delivery error: dd Requested mail action aborted」
→相手のYahoo側がスパムと判断している可能性。
いずれも共通して、送信元の信頼性設定(SPF/DKIM/DMARC)を整えることで解決しやすくなります。
エラーメッセージを読むときのポイント
- 最初の3桁の数字(エラーコード)を見る
→500番台は「永久的なエラー」、400番台は「一時的なエラー」。 - 英語メッセージのキーワードを確認する
例:「User unknown」「Mailbox full」「Rejected」など。 - 送信側・受信側どちらが原因かを切り分ける
まとめ
メールエラーは、一見難しそうに見えても「エラーメッセージを読むコツ」をつかめばすぐに原因がわかります。
代表的なコードの意味を覚えておくことで、トラブル時の対応が格段に早くなります。
| エラーコード | 意味 | 主な原因 |
|---|---|---|
| 550 | 宛先不明・拒否 | アドレス間違い、スパム判定 |
| 554 | 受信拒否 | スパム・添付ファイル問題 |
| 451 | 一時エラー | サーバー処理遅延 |
| 421 | 接続制限 | サーバー過負荷 |
| 552 | 容量超過 | 受信者ボックス満杯 |
| 553 | 送信元誤り | SMTP設定ミス |
メールはビジネスでも日常でも欠かせない通信手段です。
もしエラーが出たら焦らず、メッセージの意味を読み取り、適切な対処を行いましょう。


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