【Excel入門】文字列操作で差をつける!LEFT・RIGHT・MIDなどテキスト関数19選を徹底解説

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Excelでは、数値だけでなく「文字列(テキスト)」を扱うことも非常に多いです。
たとえば、氏名の一部を抜き出したり、住所を分割したり、文字列を結合したりする場面は日常的にあります。
こうしたときに役立つのが「テキスト操作系(文字列処理)関数」です。

本記事では、Excelでよく使われる代表的な文字列関数 — LEFT、RIGHT、MID、LEN、FIND、SEARCH、REPLACE、SUBSTITUTE、CONCAT、TEXTJOIN、CONCATENATE、UPPER、LOWER、PROPER、TRIM、CLEAN、VALUE、TEXT、EXACT — をわかりやすく解説します。
初心者でも理解できるように、使い方や具体例を交えて丁寧に紹介します。


文字列操作の基本:Excelでできること

Excelのテキスト関数は、次のような操作を可能にします。

  • 文字列の一部を抜き出す
  • 文字列をつなげる(結合する)
  • 大文字・小文字を変換する
  • 不要な空白や記号を取り除く
  • 数値や日付を文字列に変換する

これらを組み合わせることで、データ整理・抽出・加工が格段に効率化します。
では、各関数を詳しく見ていきましょう。


LEFT関数:左から指定文字数を抽出

書式=LEFT(文字列, 文字数)

説明:文字列の左端から指定した文字数だけ取り出します。


セルA1に「山田太郎」と入力されている場合
=LEFT(A1,2) → 結果は「山田」

氏名やコードの先頭部分を取り出すときに便利です。


RIGHT関数:右から指定文字数を抽出

書式=RIGHT(文字列, 文字数)

説明:文字列の右端から指定した文字数だけ取り出します。


A1に「AB1234」とある場合
=RIGHT(A1,4) → 結果は「1234」

商品コードなどの末尾に意味がある場合によく使われます。


MID関数:中央部分の文字を抽出

書式=MID(文字列, 開始位置, 文字数)

説明:文字列の中間から指定した文字数を取り出します。


A1に「2025/10/18」とある場合
=MID(A1,6,2) → 結果は「10」

日付文字列から月だけ取り出すなど、部分抽出で重宝します。


LEN関数:文字数を数える

書式=LEN(文字列)

説明:文字列の長さ(文字数)を返します。


=LEN("Excel") → 結果は「5」

全角・半角を区別して数えるため、日本語では注意が必要です(「山田」は2文字)。


FIND関数:文字の位置を検索

書式=FIND(検索文字, 対象文字列, [開始位置])

説明:指定した文字がどの位置にあるかを返します。大文字・小文字を区別します。


=FIND("a","Data") → 結果は「2」

検索に失敗するとエラー(#VALUE!)になります。


SEARCH関数:大文字小文字を区別せず検索

書式=SEARCH(検索文字, 対象文字列, [開始位置])

説明:FIND関数と同様ですが、大文字・小文字を区別しません。


=SEARCH("a","Data") → 結果は「2」
=FIND("a","Data") → 結果は「#VALUE!」

柔軟な検索をしたいときはSEARCHが便利です。


REPLACE関数:文字列の一部を置き換える

書式=REPLACE(文字列, 開始位置, 文字数, 置き換え文字列)

説明:指定位置から指定文字数分を別の文字に置き換えます。


=REPLACE("09012345678",4,4,"****") → 結果は「090****5678」

電話番号や個人情報の一部を伏せたいときに使えます。


SUBSTITUTE関数:特定文字を全て置き換える

書式=SUBSTITUTE(文字列, 検索文字列, 置換文字列, [置換対象番号])

説明:文字列内の特定文字を別の文字に置き換えます。


=SUBSTITUTE("2025/10/18","/","-") → 結果は「2025-10-18」

全てのスラッシュをハイフンに変えたいときに便利です。


CONCAT関数:文字列を結合する(新しい関数)

書式=CONCAT(文字列1, 文字列2, …)

説明:複数のセルや文字列をまとめて結合します。


=CONCAT(A1,"さん")
A1が「田中」なら結果は「田中さん」。

CONCATENATEの後継関数として推奨されています。


TEXTJOIN関数:区切り文字で結合

書式=TEXTJOIN(区切り文字, 空白無視, 文字列1, 文字列2, …)

説明:複数セルを結合し、区切り文字を自動で挿入します。


=TEXTJOIN(",",TRUE,A1:A3)
A1~A3が「東京」「大阪」「福岡」なら結果は「東京,大阪,福岡」。

住所やリストをまとめるときに重宝します。


CONCATENATE関数(旧関数)

書式=CONCATENATE(文字列1, 文字列2, …)

説明:古いバージョンで使われていた結合関数です。
現在はCONCATまたはTEXTJOINへの置き換えが推奨されています。


=CONCATENATE(A1,"様") → 結果は「山田様」


UPPER関数:すべて大文字に変換

書式=UPPER(文字列)

説明:英字をすべて大文字に変換します。


=UPPER("excel") → 「EXCEL」

データ統一やコード変換に便利です。


LOWER関数:すべて小文字に変換

書式=LOWER(文字列)

説明:英字をすべて小文字に変換します。


=LOWER("EXCEL") → 「excel」

メールアドレスなど、小文字統一が必要な場面に最適です。


PROPER関数:単語の先頭を大文字に

書式=PROPER(文字列)

説明:英単語の最初の文字を大文字に、それ以外を小文字にします。


=PROPER("tokyo japan") → 「Tokyo Japan」

英語表記の整形に使われます。


TRIM関数:余分な空白を削除

書式=TRIM(文字列)

説明:文字列中の余計な空白(スペース)を削除します。


=TRIM(" 山田 太郎 ") → 「山田 太郎」

データをコピー・貼り付けした際に余分なスペースが入るときに有効です。


CLEAN関数:印字できない文字を削除

書式=CLEAN(文字列)

説明:改行コードや制御文字など、印刷できない文字を削除します。


Webからコピーしたテキストに不可視文字が含まれている場合、
=CLEAN(A1)でクリーンなデータに整えられます。


VALUE関数:文字列を数値に変換

書式=VALUE(文字列)

説明:数値のように見える文字列を実際の数値データに変換します。


=VALUE("100") → 100(数値扱い)

数式で計算したい場合に欠かせません。


TEXT関数:数値を文字列に変換

書式=TEXT(値, 表示形式)

説明:数値を指定した書式で文字列に変換します。


=TEXT(20251018,"yyyy/mm/dd") → 「2025/10/18」

日付や金額のフォーマットを整えるときに便利です。


EXACT関数:2つの文字列が完全一致するか確認

書式=EXACT(文字列1, 文字列2)

説明:2つの文字列が完全に一致していればTRUE、一致しなければFALSEを返します。


=EXACT("Excel","EXCEL") → FALSE

大文字・小文字も区別するため、正確な比較が可能です。


組み合わせて使うテクニック

Excelでは、これらの関数を組み合わせて使うことでさらに高度な処理が可能です。

例1:氏名から姓を抽出

=LEFT(A1,FIND(" ",A1)-1)

スペースの位置をFINDで調べ、LEFTで取り出します。

例2:メールドメインを抽出

=MID(A1,FIND("@",A1)+1,LEN(A1))

@の位置を基準にMIDで後半を取得します。

例3:データクリーニング

=TRIM(CLEAN(A1))

不要なスペースや制御文字をまとめて削除します。


まとめ

Excelのテキスト操作関数を使いこなすと、データ整理や分析が格段にスムーズになります。

分類主な関数用途
抽出LEFT / RIGHT / MID文字の一部を取り出す
検索FIND / SEARCH文字の位置を探す
置換REPLACE / SUBSTITUTE文字を置き換える
結合CONCAT / TEXTJOIN / CONCATENATE文字をつなぐ
整形UPPER / LOWER / PROPER大文字・小文字変換
クリーンアップTRIM / CLEAN不要な文字を除去
変換VALUE / TEXT文字列⇔数値を変換
比較EXACT完全一致を確認

Excelの文字列処理は、単なる表計算を超えて「データ加工ツール」としての力を発揮します。
ぜひ本記事で紹介した関数を組み合わせて、あなたの業務効率を飛躍的に高めてみてください。

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