11月は秋から冬へと季節が移り変わる時期。紅葉が見頃を迎え、食べ物や文化イベントも豊富です。
そんな11月には、実は知られざる雑学や豆知識がたくさんあります。
「なぜ11月は“霜月”と呼ばれるの?」「いい夫婦の日の由来は?」など、知っているとちょっと得した気分になれる話題が満載。
今回は、11月にまつわる行事・文化・風物詩・記念日などを、楽しく分かりやすく紹介します。
11月は「霜月」―その意味と由来
11月の和風月名は「霜月(しもつき)」と呼ばれます。
「霜月」という名前の由来にはいくつかの説がありますが、最も有力なのは「霜が降りる月」という意味です。
この頃になると朝晩の冷え込みが一段と強まり、草木や屋根に白い霜が降り始めます。
他にも、「食物月(しもつき)」が変化して「霜月」になったという説も。
秋の実りを神様に感謝し、冬支度を始める時期としてもぴったりの言葉ですね。
紅葉が最も美しい季節
11月といえば、何といっても紅葉の季節です。
日本全国の多くの地域で、モミジやイチョウが鮮やかに色づき、観光地や公園が賑わいます。
紅葉が赤や黄色に染まる理由は、葉の中の「クロロフィル(葉緑素)」が分解されるからです。
寒暖差が大きいほど発色がよくなるため、昼と夜の温度差が大きい地域ほど、紅葉が美しくなるのです。
また、紅葉を英語で「autumn leaves」や「fall foliage」と言いますが、日本では「紅葉狩り(もみじがり)」という文化が古くからあり、平安時代の貴族たちも楽しんでいました。
11月は食欲の秋の締めくくり
11月は、秋の味覚が最も豊富な時期でもあります。
栗、さつまいも、柿、りんご、キノコ類、そして新米。
さらに11月7日ごろの「立冬」を過ぎると、冬野菜や鍋料理も美味しくなる季節です。
特に有名なのが「ボジョレーヌーボー解禁日」。
毎年11月の第3木曜日に解禁されるこの新酒は、フランスのボジョレー地方でその年に収穫したブドウから造られたフレッシュなワインです。
日本でもニュースで話題になるほど人気があり、「秋の味覚とワインを楽しむ日」として定着しています。
11月の主な記念日とその意味
11月には、覚えておきたいユニークな記念日がたくさんあります。
11月1日:犬の日
「ワン・ワン・ワン」という鳴き声の語呂合わせから制定された「犬の日」。
日本ペットフード協会が1987年に制定しました。
愛犬家の間では、SNSで愛犬の写真を投稿する日としても人気です。
11月11日:ポッキー&プリッツの日
「1111」という形がポッキーやプリッツの細長い形に似ていることから、江崎グリコが制定。
この日はコンビニやSNSでも大きく盛り上がり、「友達とポッキーを分け合う日」として定着しています。
11月22日:いい夫婦の日
語呂合わせの「いい(11)ふうふ(22)」から生まれた記念日。
1988年に財団法人余暇開発センター(現:日本生産性本部)が制定しました。
夫婦がお互いに感謝を伝え合う日として、多くの自治体でも記念イベントが開催されています。
11月23日:勤労感謝の日
国民の祝日の一つで、「勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう日」。
もともとは五穀豊穣を祝う「新嘗祭(にいなめさい)」が起源で、天皇が新穀を神に供える古代行事から生まれました。
世界では「ブラックフライデー」の季節
日本でもすっかり定着してきた「ブラックフライデー」。
これはアメリカの感謝祭(11月の第4木曜日)の翌日に行われる大規模セールのことです。
「ブラック」というのは、商店の帳簿が赤字(赤)から黒字(黒)に転じるほど売り上げが伸びることに由来しています。
日本でもイオンやAmazonなどがこの時期にセールを実施し、年末商戦のスタートとして注目を集めています。
七五三の時期も11月
子どもの成長を祝う「七五三」も、11月の行事として有名です。
正式な日は11月15日とされていますが、実際には前後の週末に参拝する家庭が多いです。
「3歳」「5歳」「7歳」の節目で神社にお参りするこの行事は、平安時代の宮中儀式に由来しています。
千歳飴を手にした子どもたちの姿は、この季節の微笑ましい風物詩です。
文化の日と芸術の秋
11月3日は「文化の日」。
「自由と平和を愛し、文化をすすめる日」として1948年に制定されました。
この日は、文化勲章の授与式が行われることでも知られています。
また、11月は芸術の秋とも言われ、美術館やコンサートなど文化的なイベントが盛んに開催されます。
紅葉とともにアートを楽しむにはぴったりの季節です。
暦の上では冬「立冬」とは?
11月7日ごろは「立冬(りっとう)」。
二十四節気の一つで、暦の上ではこの日から冬が始まります。
気温もぐっと下がり、朝晩の冷え込みが厳しくなっていく時期です。
立冬を過ぎると、年末に向けて「冬支度」を始める家庭も多く、コートや暖房器具の準備が進みます。
また、鍋料理やおでんなど温かい食べ物が恋しくなるのもこの時期です。
11月の夜空と天体ショー
11月は夜空が澄み渡り、星が一段と美しく見える季節です。
特に注目なのが「しし座流星群」。
毎年11月中旬に見頃を迎え、条件がよければ一時間に数十個もの流れ星を見ることができます。
また、冬の代表的な星座であるオリオン座もこの時期からよく見えるようになります。
寒い夜空に輝く星々を眺めながら、一年を振り返る時間を持つのも素敵ですね。
まとめ
11月は、自然・文化・食・天体など、さまざまな魅力が詰まった月です。
紅葉や行事、記念日を通して季節を感じ、日常の中で小さな発見を楽しむことができます。
今回紹介した雑学をきっかけに、
「霜月」という古風な呼び名の意味を知ったり、
「いい夫婦の日」に感謝を伝えたり、
「紅葉狩り」で自然を楽しんだりと、
11月をより豊かに過ごしてみてはいかがでしょうか。


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