「皆様に置かれましては」の意味と正しい使い方|ビジネスでの丁寧な挨拶に役立つ例文付き

例文

「皆様に置かれましては」は、ビジネスや挨拶状でよく使われる丁寧な表現です。
少し堅く聞こえますが、相手の健康や状況を気遣う気持ちを込めて使われます。
本記事では、「皆様に置かれましては」の意味・使い方・注意点をわかりやすく解説し、
すぐに使える例文を紹介します。


「皆様に置かれましては」とはどんな意味?

「皆様に置かれましては」とは、「皆様のご状況におかれましては」という意味で、
「皆様の立場や状況においては」という丁寧な言い回しです。

主にビジネス文書・挨拶文・お知らせ文などで使われ、
相手に対して敬意を示しながら、健康や近況を気遣う表現として用いられます。

例:

  • 「皆様に置かれましては、ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。」
  • 「皆様に置かれましては、ご多忙の折、いかがお過ごしでしょうか。」

つまり「皆様に置かれましては」は、
「皆様は」よりも丁寧で格式の高い言い方なのです。


「置かれましては」の文法的な意味

「置かれましては」は、「置かれる(=ある・存在する)」という動詞の尊敬語です。
「~に置かれましては」は、「~の立場・状況においては」という意味になり、
相手の状況を敬って表すときに使われます。

つまり、
「皆様に置かれましては」=「皆様の状況においては(敬意を込めて)」
という形になります。

このように、「置かれましては」は相手を高める表現なので、
目上の人やお客様に対して使うのが適しています。


「皆様に置かれましては」の使い方と注意点

「皆様に置かれましては」は、主に以下のような場面で使われます。

① 挨拶文やお知らせの冒頭で使う

季節の挨拶や通知文の冒頭でよく使われます。
相手の健康や状況を気遣いながら丁寧に始めることができます。

例:

拝啓 皆様に置かれましては、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。

② 季節の挨拶と組み合わせて使う

「新春の候」「秋冷の候」などの時候の挨拶と一緒に使うと、
よりフォーマルで品のある印象になります。

例:

新春の候、皆様に置かれましてはご健勝にてお過ごしのことと拝察いたします。

③ 目上の相手・顧客に使う

社内メールよりも、取引先・顧客・役員などに向けた文章で使うのが自然です。
フレンドリーな関係ではやや堅すぎる印象を与えるため注意しましょう。


「皆様に置かれましては」を使った例文集

ここでは、実際に使えるビジネスや挨拶の例文を紹介します。

例文1:ビジネスメールの冒頭で

皆様に置かれましては、日頃より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
平素は弊社サービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。

このように使うことで、感謝と敬意を丁寧に伝えることができます。


例文2:季節の挨拶に添えて

春暖の候、皆様に置かれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、心より御礼申し上げます。

「春暖の候」などの時候の挨拶と合わせると、
フォーマルな印象を与えられます。


例文3:お詫びの手紙で

皆様に置かれましてはご多忙のところ、弊社の不手際によりご迷惑をおかけいたしましたこと、
深くお詫び申し上げます。

このように、お詫びの気持ちをより丁寧に伝えるときにも使えます。


例文4:社内通知や挨拶文で

皆様に置かれましては、日々の業務にご尽力いただき誠にありがとうございます。
今後とも変わらぬご協力を賜りますようお願い申し上げます。

組織内の通知でも、丁寧な雰囲気を出したいときに適しています。


例文5:式典・挨拶状で

本日はご多忙の折、皆様に置かれましてはご臨席賜り、心より御礼申し上げます。
今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

式典や感謝状などの挨拶にもふさわしい表現です。


「皆様に置かれましては」を使わない言い換え表現

「皆様に置かれましては」は非常に丁寧な表現ですが、
やや硬すぎる印象を与えることもあります。
そこで、もう少し柔らかく言いたいときは次のように言い換えが可能です。

言い換え表現意味・使い方
皆様におかれましてはほぼ同じ意味。少し自然な響き。
皆様にはカジュアルな場面に使いやすい。
皆様のところでは会話や社内向けメールに適している。

例:

  • 「皆様におかれましては」:一般的なフォーマル表現。
  • 「皆様には」:フレンドリーで柔らかい印象。

「皆様に置かれましては」と「皆様におかれましては」の違い

この2つの違いは、漢字かひらがなかの違いにすぎません。
意味や使い方は同じです。

ただし、最近のビジネス文書では「おかれましては」とひらがなで書くことが一般的です。
理由は、読みやすく、柔らかい印象を与えるためです。

そのため、公式文書以外では次のように書くと自然です。

「皆様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。」


使用時の注意点

  1. 目下の人には使わない
     「置かれましては」は相手を立てる表現なので、
     同僚や部下に使うと違和感を与えることがあります。
  2. 話し言葉では使わない
     この表現は書き言葉専用です。会話で使うと不自然になります。
  3. 文章が長くなりすぎないように
     「皆様に置かれましては〜」のあとに修飾を重ねすぎると読みにくくなるため、
     2文構成でまとめるのがおすすめです。

まとめ

「皆様に置かれましては」は、相手の立場や健康を気遣う丁寧な敬語表現です。
特にビジネス文書・お知らせ・挨拶文などで使うと、
品格のある印象を与えることができます。

使う際は以下の点を意識しましょう。

  • 相手を立てる場面で使う
  • 時候の挨拶と組み合わせると自然
  • 「おかれましては」とひらがなで書くのが一般的

フォーマルな挨拶をより上品にまとめたいとき、
「皆様におかれましては」をぜひ取り入れてみてください。

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