ビジネス書類送付の正しいマナーと文例集|送付状の書き方から封入のポイントまで

例文

取引先やお客様へ書類を送るとき、ただ封筒に入れて送るだけでは不十分です。
ビジネスでは「書類送付=相手への信頼や印象を左右する行為」として、送付状や文面のマナーが非常に重要です。
本記事では、ビジネスシーンでの書類送付の基本マナー、送付状の書き方、例文、封入・郵送のポイントをわかりやすく解説します。
ビジネス文書に不慣れな方でも安心して使える実践的な内容になっています。


書類送付の基本マナーとは

ビジネスで書類を送る際は、単に資料を同封するのではなく、**「誰に・何を・なぜ送るのか」を明確に伝えることが大切です。
そのために欠かせないのが
送付状(添え状)**です。送付状は、ビジネス文書としての礼儀を示し、相手に誠意を伝える役割を果たします。

書類送付の3つの基本マナー

  1. 送付状を必ず添える
     書類だけを封入するのは無作法とされます。簡潔でも構わないので送付状を添えるのがマナーです。
  2. 正確な宛名・日付を記載する
     相手の社名や肩書きを正しく書くことで、信頼感が高まります。特に「御中」「様」の使い分けに注意しましょう。
  3. 清潔感・丁寧さを意識する
     折れや汚れのない状態で送るのはもちろん、封筒の書き方や切手の位置なども確認が必要です。

送付状(添え状)の基本構成

送付状は、次のような構成で書くのが一般的です。

  1. 宛名(会社名・担当者名)
  2. 日付
  3. 自社名・部署名・担当者名・連絡先
  4. 件名(例:「書類送付のご案内」)
  5. 挨拶文(冒頭のあいさつ)
  6. 送付の目的(何のために送るのか)
  7. 同封物の明細
  8. 結びの言葉
  9. 敬具

この構成を守ることで、相手にとって読みやすく、目的が一目でわかるビジネス文書になります。


書類送付時の文例(シーン別)

1. 一般的な書類送付の文例

株式会社〇〇〇〇
営業部 〇〇様

平素よりお世話になっております。
株式会社△△△△の□□でございます。

下記の通り、資料をお送りいたしますので、
ご査収くださいますようお願い申し上げます。

記
・商品カタログ(2025年度版) 一部
・お見積書 一部

ご不明点等ございましたら、お気軽にご連絡ください。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。

敬具

株式会社△△△△
営業部 □□□
TEL:000-0000-0000
E-mail:xxxx@xxxx.co.jp

2. 見積書を送る場合の文例

株式会社〇〇〇〇
経理ご担当者様

いつも大変お世話になっております。
株式会社△△△△の□□でございます。

ご依頼いただきました見積書をお送り申し上げます。
内容をご確認のうえ、ご検討くださいますようお願いいたします。

何かご不明点やご要望等がございましたら、
どうぞお気軽にお知らせください。

今後とも変わらぬお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。

敬具

3. 請求書を送る場合の文例

株式会社〇〇〇〇
経理部 〇〇様

平素より格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。
株式会社△△△△の□□でございます。

下記の通り、請求書をお送りいたします。
お手数をおかけいたしますが、ご確認の上、
期日までにお振込みくださいますようお願い申し上げます。

記
・請求書(No.0001) 一部
・対象期間:2025年9月分

引き続きご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。

敬具

4. 契約書を送る場合の文例

株式会社〇〇〇〇
法務部 〇〇様

拝啓 秋涼の候、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
株式会社△△△△の□□でございます。

このたびの契約に関し、契約書2部をお送りいたします。
ご確認のうえ、署名・ご捺印いただいた後、1部をご返送くださいますようお願い申し上げます。

何かご不明な点がございましたらご連絡くださいませ。

敬具

5. 提案書を送る場合の文例

株式会社〇〇〇〇
営業部 〇〇様

いつもお世話になっております。
株式会社△△△△の□□でございます。

先日お打ち合わせの際にご相談いただきました件につきまして、
ご提案書をお送りいたします。
ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。

内容に関してご質問等ございましたら、お気軽にお申し付けください。

敬具

封入・郵送のポイント

1. 書類の順番

一般的には、送付状 → 本書類 → 添付資料の順で封入します。
相手が開封した際、まず送付状が目に入るようにしましょう。

2. 封筒の選び方

A4書類を折らずに送る場合は「角2封筒」、
三つ折りで送る場合は「長3封筒」を使用します。
ビジネスでは白やクラフトの無地封筒が一般的です。

3. 宛名の書き方

会社宛の場合は「株式会社〇〇〇〇 御中」、
個人名を明記する場合は「〇〇様」と書きます。
「〇〇株式会社様」などの重ね書きは誤りです。

4. 切手の貼り方

料金不足は相手に迷惑をかけます。
送る前に郵便局で重さを確認し、適正料金の切手を貼りましょう。
切手は封筒の左上にまっすぐ貼るのが基本です。


メールで書類を送る場合の注意点

最近では、PDFなどの電子書類をメールで送るケースも増えています。
この場合でも、送付状にあたるメール本文が重要です。

メール送信時のポイント

  • 件名には「書類送付の件」など、内容が分かるタイトルをつける
  • 本文で送付目的・添付ファイル名を明記する
  • ファイル名は「会社名_書類名_日付.pdf」などで整理
  • 添付ファイルの誤送信や漏えいに注意

メール送付例

件名:【書類送付の件】株式会社〇〇〇〇様

本文:
株式会社〇〇〇〇
営業部 〇〇様

いつもお世話になっております。
株式会社△△△△の□□でございます。

ご依頼いただきました資料をお送りいたします。
添付ファイルにてご確認をお願いいたします。

添付ファイル:
・2025年度版_商品カタログ.pdf

ご不明な点がございましたらお気軽にご連絡ください。
今後ともよろしくお願いいたします。

まとめ

書類の送付は単なる事務作業ではなく、相手への思いやりを示すビジネスマナーの一つです。
送付状を添える、宛名や日付を正確に書く、封入や封筒の選び方に気を配ることで、信頼感を高めることができます。

また、メールでの送付が主流になっても、丁寧な文面と正確な添付ファイル管理は欠かせません。
この記事の文例やポイントを活用して、相手に好印象を与える書類送付を心がけましょう。

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