町内会の活動では、清掃や防災訓練、イベントなど、地域の皆さんの協力が欠かせません。
しかし「ご協力をお願いします」と伝えるとき、言葉の選び方に悩む方も多いのではないでしょうか。
この記事では、町内会の回覧板や掲示板、案内文などで使える「ご協力のお願い」の例文を目的別に紹介します。
また、丁寧で伝わりやすい書き方のコツも解説しますので、ぜひ参考にしてください。
町内会で「ご協力のお願い」を出すときの基本マナー
まず大切なのは、「協力してほしい理由を明確に伝える」ことです。
単に「ご協力をお願いします」だけでは、相手にとって目的がわかりづらく、動いてもらいにくくなります。
基本の構成は次の4つです。
- あいさつ(いつもありがとうございます)
- 活動の目的(地域美化のため、防災の備えなど)
- 協力してほしい内容(日時・場所・持ち物など)
- 結びの言葉(ご理解とご協力をお願いいたします)
この4ステップで構成すると、読みやすく、印象の良い案内文になります。
例文①:町内清掃のご協力のお願い
いつも町内会活動にご理解とご協力をいただき、ありがとうございます。
さて、下記の日程で地域の一斉清掃を実施いたします。
安全で気持ちの良い街づくりのため、皆さまのご参加をお願いいたします。
記
日時:○月○日(日)午前9時~11時
集合場所:○○公園前
持ち物:軍手・ほうき・ごみ袋など
お忙しいところ恐縮ですが、無理のない範囲でのご参加をお願いいたします。
皆さまのご協力を心よりお待ちしております。
例文②:防災訓練への参加協力のお願い
日頃より町内会活動にご理解を賜り、厚く御礼申し上げます。
このたび、地域防災意識の向上を目的に、消防署の協力のもと防災訓練を実施いたします。
いざという時の備えとして、ぜひご参加くださいますようお願いいたします。
記
日時:○月○日(日)午前10時~12時
場所:○○小学校 校庭
内容:初期消火訓練、AED講習、避難経路確認など
地域の安全を守るため、皆さまの積極的なご参加をお願い申し上げます。
例文③:町内会費納入のご協力のお願い
平素より町内会活動にご理解とご支援を賜り、誠にありがとうございます。
今年度の町内会費につきまして、下記の通りご案内申し上げます。
地域の環境整備や防災活動など、さまざまな運営費に充てられますので、皆さまのご協力をお願いいたします。
記
金額:年間○○円
納入方法:○○班長まで現金にてお渡しください
締切:○月○日まで
今後も住みよい地域づくりのために、引き続きご支援をお願い申し上げます。
例文④:祭りやイベント開催への協力依頼
いつも町内会活動にご理解とご協力をいただき、ありがとうございます。
今年も恒例の「○○夏祭り」を開催する運びとなりました。
当日の準備や後片付けなど、皆さまのお力添えをお願いしたく存じます。
記
開催日:○月○日(土)
時間:午後5時~9時
場所:○○公園
出店の運営やゴミの分別、交通整理などをお手伝いいただける方は、○月○日までに班長までお知らせください。
地域の笑顔をつなぐ行事です。どうぞご協力のほどよろしくお願いいたします。
例文⑤:資源回収・ごみ分別の協力依頼
平素より町内の美化活動にご理解とご協力を賜り、ありがとうございます。
次回の資源回収の日程が決まりましたのでお知らせいたします。
回収作業を円滑に進めるため、下記の点にご協力をお願いいたします。
記
回収日:○月○日(水)午前8時より
場所:○○集積所
お願い事項:
・びん・缶・ペットボトルは分別して出してください。
・出す時間は当日の朝7時30分以降にお願いします。
みんなで協力し、きれいな町づくりを進めてまいりましょう。
例文⑥:高齢者見守り活動への協力のお願い
日頃より町内の活動にご理解とご支援をいただき、誠にありがとうございます。
近年、高齢者の一人暮らしが増えており、地域での見守りがますます大切になっています。
つきましては、日常生活の中で「最近顔を見かけない」など気づいたことがあれば、町内会役員までお知らせください。
小さな気づきが大きな安心につながります。
地域みんなで支え合える町を目指して、ご協力をお願いいたします。
例文⑦:回覧板・掲示物の取り扱いについて
平素より町内会活動にご協力をいただき、ありがとうございます。
最近、回覧板の返却が遅れるケースが見受けられます。
次の方が確認できるよう、受け取られた際は速やかにご確認のうえ、翌日までに回していただきますようお願いいたします。
また、掲示板の張り紙は町内会からの公式案内以外は掲示をお控えください。
皆さまのご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
ご協力依頼文を書くときのポイント
- 感謝を先に伝える
「いつもありがとうございます」と最初に書くことで、協力をお願いしやすくなります。 - 理由を明確に
「地域の安全のため」「子どもたちのため」と目的を具体的に書きましょう。 - 日程・内容は箇条書きで
文章で長く書くよりも、「日時」「場所」「持ち物」を整理すると見やすくなります。 - 強制ではなく、お願いの姿勢で
「ご参加ください」よりも「ご協力いただけますと幸いです」といった柔らかい言い回しを使うと印象が良くなります。
回覧板・掲示板・LINE配信など、伝え方の工夫
近年は、紙の回覧板だけでなくLINEやメールでの連絡を取り入れる町内会も増えています。
デジタル化を進める場合は、文面を簡潔にまとめ、詳細は添付資料やリンクで補うのが効果的です。
たとえば、
「詳細はPDFにまとめています」
「地図はGoogleマップで確認できます」
と添えると、若い世代にも伝わりやすくなります。
また、掲示板用に印刷する場合は文字を大きめにして、見出しを太字で強調するのがおすすめです。
まとめ
町内会の「ご協力のお願い」は、地域の人々とつながる大切なコミュニケーションです。
丁寧な言葉づかいとわかりやすい情報整理を心がけることで、協力してもらいやすくなります。
- 感謝の言葉を添える
- 目的と内容を明確に伝える
- 無理のないお願いのトーンにする
この3つを意識すれば、誰でも上手に「ご協力のお願い文」を書けるようになります。
町内会の活動を通じて、住みよい地域づくりを進めていきましょう。


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