寒中見舞いの正しい書き方と例文集|送る時期・マナー・文例をやさしく解説

例文

寒中見舞いは、寒さが厳しい季節に相手を気遣う心温まるご挨拶です。
喪中の方への年賀状代わりや、年賀状を出しそびれた場合の挨拶としても使われます。
この記事では、寒中見舞いの意味や出す時期、書き方の基本、そしてすぐに使える例文を紹介します。
ビジネスでもプライベートでも使える文例を多数掲載していますので、相手に失礼のない寒中見舞いを送りたい方はぜひ参考にしてください。


寒中見舞いとは?

寒中見舞いとは、1年で最も寒い時期に相手の健康を気遣い、挨拶をする日本の風習です。
もともとは「寒中の安否を伺う手紙」として始まりましたが、現在では次のような目的でも用いられます。

  • 年賀状を出しそびれたときの挨拶
  • 喪中の方へのご挨拶(年賀状の代わり)
  • 病気や災害のお見舞い
  • ビジネスでの季節の挨拶

心のこもった一言を添えることで、冬の寒さの中にもぬくもりを感じてもらえる丁寧なマナーとなります。


寒中見舞いを出す時期

寒中見舞いを出すのに適した期間は、松の内(1月7日頃)を過ぎてから立春(2月4日頃)までです。
具体的には、1月8日~2月3日頃が目安です。

もし喪中の方へ送る場合は、喪中はがきで年賀欠礼を受け取った後に、松の内が明けてから送るのが礼儀とされています。


寒中見舞いの書き方の基本構成

寒中見舞いは、次の4つの構成で書くと読みやすく丁寧です。

  1. 季節の挨拶(相手を気遣う言葉)
     例:「寒さ厳しい折、いかがお過ごしでしょうか。」
  2. 近況報告・感謝の言葉
     例:「私どもはおかげさまで元気に過ごしております。」
  3. 今後の健康を祈る言葉
     例:「くれぐれもご自愛のほどお祈り申し上げます。」
  4. 日付・自分の名前
     例:「令和七年一月 山田太郎」

文章はできるだけシンプルにまとめ、改行を上手に使うことで読みやすくなります。


ビジネス向けの寒中見舞いの例文

例文①:取引先への感謝を込めた寒中見舞い

寒中お見舞い申し上げます。
寒さ厳しい折、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
旧年中は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございました。
本年も変わらぬお引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます。
貴社のご発展と皆様のご健勝をお祈り申し上げます。
令和七年一月 株式会社〇〇 営業部 山田太郎


例文②:年賀状を出しそびれた場合のビジネス挨拶

寒中お見舞い申し上げます。
ご丁寧なお年賀状を頂きながら、ご挨拶が遅れましたことをお詫び申し上げます。
本年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます。
皆様のご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。


喪中の方への寒中見舞いの例文

例文③:喪中はがきを受け取った相手へ

寒中お見舞い申し上げます。
ご服喪中と伺い、年始のご挨拶を控えさせていただきました。
寒さ厳しき折、どうぞご自愛のほどお祈り申し上げます。
本年も変わらぬお付き合いをお願い申し上げます。


例文④:自分が喪中の場合の挨拶

寒中お見舞い申し上げます。
昨年は身内の不幸により年始のご挨拶を失礼いたしました。
旧年中に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げます。
寒さ厳しい折、皆様のご健康とご多幸を心よりお祈りいたします。


親しい友人へのカジュアルな寒中見舞いの例文

例文⑤:久しぶりの友人へ

寒中お見舞い申し上げます。
寒い日が続いていますが、お元気にしていますか?
こちらはこたつでぬくぬく過ごしています。
春が待ち遠しいですね。
また近いうちに会えるのを楽しみにしています!


例文⑥:年賀状を出し忘れた友人へ

寒中お見舞い申し上げます。
新年のご挨拶が遅くなり申し訳ありません。
昨年は本当にお世話になりました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
風邪などひかぬよう、あたたかくしてお過ごしください。


家族や親戚への丁寧な寒中見舞いの例文

例文⑦:親戚への気遣いを込めて

寒中お見舞い申し上げます。
厳しい寒さが続いておりますが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
私どもはおかげさまで元気に暮らしております。
春が待ち遠しい毎日です。どうぞご自愛くださいませ。


例文⑧:遠方の家族へ

寒中お見舞い申し上げます。
雪が多い地域とのこと、寒さも一段と厳しいのではないでしょうか。
どうぞお体を大切に、無理をなさらぬようお過ごしください。
春にお会いできるのを楽しみにしております。


寒中見舞いを送るときの注意点

  1. 年賀はがきは使わない
     寒中見舞いは「通常の官製はがき」や「私製はがき」を使用します。
     年賀はがきは新年を祝う用途なので不適切です。
  2. 喪中相手への「おめでとう」はNG
     「新年」「おめでとう」「賀」などの言葉は避け、控えめな表現を選びましょう。
  3. 季節に合ったデザインを選ぶ
     梅や雪、椿などの冬のモチーフを選ぶと上品です。
  4. 出す時期を逃した場合は「余寒見舞い」へ切り替える
     立春を過ぎたら「余寒見舞い」として送るのがマナーです。

まとめ

寒中見舞いは、冬の寒さの中でも相手を思いやる日本らしい美しい文化です。
形式ばった言葉だけでなく、ひとこと自分の気持ちを添えることで、より温かみのある挨拶になります。
送る相手との関係性に合わせて文面を工夫し、心のこもった一枚を届けましょう。

寒い季節だからこそ、相手の心を温めるような言葉を選びたいものです。

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